ゆかりの味噌汁

昔、母が体調の不調から寝込んでしまい、夕飯づくりを私に頼んで来た時があった。当時小学生だった私は、家事なんて全くしたことがなかったため突然の要求に困惑したわけだが、1つ下の妹と共に意気揚々と台所に立った。

「おかずは、cook doを使って麻婆豆腐を作って。ご飯は炊いてあるから、あとはお味噌汁を作ればいいよ」

確かそのようなことを言われた。おかずの方は妹に任せ、私はお味噌汁作りに取り掛かる。

ええと、確か。お湯を沸かして具材を入れて、お味噌を入れれば良いんだよね?曖昧な探りと共に何とかつくりあげると、おお、見た目は完璧!初めてにしては中々の出来では?妹に横槍を入れられ続けていたことを棚に上げ、私はかなり満足していた。さて、味見……

ところが、その味噌汁には何の味もしなかった!なんで、なんで?!味噌が足りないのかな?パックを開けて、味噌を溶かし続ける。しかし、味は一向にあらわれない。妹も私もパニックだ。しかし、母は既に寝てしまった。今と違って簡単にネットに接続できる環境でもないので(まあ、少なくとも小学生の私には)、絶対絶命!

とにかく、味が出そうなものを探した。お醤油、は違うだろう。味噌汁なわけだし。ポン酢、お酢、うーんうーん…… 焦りながら乾物の棚を開いたとき、それを見つけた。

「あ!ゆかり、ゆかり入れてみよう!」

渋そうな顔をする妹をほっといて、私はゆかりを入れた。茶色いお湯の中に、赤紫のシソが散らばる…… このくらいだろうか、とにかく味を見てみよう。

そしたら何と、今まですんともしなかった味が出てきたではないか!メカニズムは全然分からないけれど、これで食べられるものができた!わーい!!長い格闘の末、ようやく私たちは食卓に着いたのだった。

遅くして仕事から帰ってきた父親が私の話を聞いて笑った。その時初めてダシの存在を知った。きっとゆかりの何らかがダシの代わりをしたのだろう。

このブログを始めようとしたときに、ふとそんな思い出が蘇った。「ゆかりみそしる」ってブログタイトルもいいかもなぁとふと考えたが、それだとまとまりが無さすぎる。そんなわけで、写真とも合う閃光花火という言葉にした(写真は打上花火なんだけどね)。じゃあゆかりみそしるはどうしようかな、ということで第1回目のブログでこのタイトルを使ってみた。


そんなわけで、はじめまして。何菓子と申します。自由に楽しくブログをできたらなと思っています。どうぞよしなに。